昆虫大好き、くろーるです。
ヒアリやセアカゴケグモといった日本に侵入してくる危険昆虫が話題になっています。
では、日本にいる昆虫が外国で迷惑かけてることはないのでしょうか?
今回は、
「もともと日本にいる、世界で外来種となっている昆虫」
にスポットをあててみました。
世界の国々で嫌われる日本産の昆虫もいるんですよ!
その名もジャパニーズビートル『マメコガネ』
1916年にアメリカで発見された日本在来のコガネムシ。
日本から輸出された植物の球根に紛れたマメコガネの幼虫が、アメリカで繁殖したと考えられています。
そんなマメコガネの英語名は「ジャパニーズビートル」。
日本からやってきたことが、まるわかりです。
成虫の大きさは8~15mmの小型で、体全体に緑の金属光沢があります。
マメコガネの成虫は、マメ科・ブドウ類・ヤナギ類の植物を好みます。
そのため、アメリカの農作物としては、
・大豆 ・ブドウ
への被害があります。
また、マメコガネの幼虫は植物の根を食べます。
農作物が生育せず、枯れてしまうという大変な被害も出ています。
最近では、イタリアやスイスといった欧州でも確認されており、マメコガネの生息地の拡大が心配されます。
その名はオリエンタルビートル『セマダラコガネ』
1908年にハワイで確認された日本在来のコガネムシ。
現在は、ハワイだけではなくアメリカ北東部にも生息しています。
セマダラコガネの英語名は「オリエンタルビートル」。
アジアから来たことをわからせてくれます。
背中に黄色と黒のまだら模様をもった体色が特徴で、体長は9~13mmと小型です。
セマダラコガネの成虫は、あまり大きな被害になっていません。
問題は、セマダラコガネの幼虫です。
特にイネ科の植物の根を好むセマダラコガネの幼虫が被害を出すのは芝生です。
日本でも、セマダラコガネの幼虫のやめにゴルフ場の芝生が枯れる被害が出ています。
アメリカでは庭の植物の害虫として、嫌われているのです。
世界で感染症を媒介する『ヒトスジシマカ』
感染症を媒介することで知られるヤブカの仲間・ヒトスジシマカ。
日本にもいる蚊の一種で、タイヤの輸出とともにアメリカや南米へ広がりました。
熱帯地域にいるネッタイカと同じ種類のため、熱帯特有のウイルスも媒介します。
2016年にはアメリカや南米でジカウイルスを媒介したことで知られます。
妊婦が感染すると胎児に影響があるため、ヒトスジシマカは特に怖がられています。
また、ヒトスジシマカは、街の中での適応力も高く、ネッタイカ以上に繁殖します。
世界の侵略的外来種ワースト100にも記載される危険昆虫です。
ヒトスジシマカの怖さについては、別記事を書いています。
もっと詳しく:「影響は世界へ!生息地拡大!感染症を広げる日本在来ヒトスジシマカ」
世界の樹木を食い荒らす『ゴマダラカミキリ』
日本では都市部でも見られるカミキリムシの一種です。
日本在来のゴマダラカミキリは、今のところ海外進出はしていません。
ただし、近縁種で朝鮮半島にいるツヤハダゴマダラカミキリが外害虫に指定されています。
世界の侵略的外来種ワースト100になっているのです。
柑橘系の樹木を好み、樹木の中を幼虫が食い荒らします。
そのため、ミカン農家では要注意している害虫です。
アメリカ・欧州・オーストラリアでツヤハダゴマダラカミキリの被害が出ています。
同種であることからゴマダラカミキリも各国で規制の対象にされているのです。